すべての看護師が、患者の意識の状態やベッド上でとらねばならない体位がどうであれ、患者や無力者の口腔と歯を清潔にする方法を知っていなければならない。歯牙および歯肉は、病気中、健康時よりもいっそうの手入れを必要とする。歯は少なくとも日に2回磨き、できればもっとしたほうがよい。患者が自分でできない場合はいつでも、看護師がその口腔を清潔にすべきである。患者に意識がないときには、水やその他洗浄剤類が誤飲されないように万全の注意をはらう必要がある。排水しやすいような頭の位樋にすることが大切であり、また、モーターつきの吸引器、あるいは注射器利用の手でする吸引を活用する。残念なことには、病気のあいだはしばしば歯ブラシの代わりに巻綿子が使われる。巻綿子は必要なだけの摩擦を与えられず、またグリセリンは歯磨き剤として満足できるものではない。実際のところグリセリンは作用した組織から水分を引き出すので、口で呼吸をしている患者や脱水状態にある患者の場合はとくに禁忌である。口唇の乾燥にはコールドクリームなどの軟化剤をぬるのが一番よい。このコールドクリームなどには味があってはならず、あるとしたら患者の好みに合ったものでなければならない。
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