持ち家に関しては、実はさほど差がないといえるだろう。しかし借家(賃貸)について見てみると、日本人がいかに狭苦しい暮らしをしているかが一目瞭然だ。そこで借り手は、都心からなるべく離れ、駅からも離れ、東へ西へと散っていくことで「広さ」を確保しようとするのだろう。もちろんそれもひとつの快適さだ。では、本当に東や西へ遠ざかる必要があるのだろうか。南や北へ行けば、広くて便利で新しい部屋が手に入るのだろうか。そもそも「都市に住む」ということをあきらめてはいないか?今、都心では、古いオフィスビルを居住もできる賃貸マンションにしているケースも増えている。しかも日本橋、八重洲、青山といった一等地で。また、同じく東京の根津、干駄木といった古くからある街の古いアパートを、アーティストや建築家が中心になって生まれ変わらせるといった試みも盛んだ。かつでのニューヨークのソーホーのようなものか。もっとも今では賃料も高騰してしまったソーホーとは違い、もともとの家賃は「激安」ともいえるほど。そもそも借り手がつかないような部屋、誰もその利用価値、魅力に気がつかなかった部屋なのだ。こうしたところに最初に目をつけるのがアーティストだちなんだろうが、もうそろそろあなたも気づいた方がいいかもしれない。とにかく、土地、倉庫、建物、店舗、さまざまな形で築年数の古い不動産が上手く利用されずにいる。チャンスは探せば見つかるのだ。日本の賃貸がせめてヨーロッパ諸国並みになる日はそう遠くないだろう。
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