60歳の女性や保健婦が予感している災害の危険を、専門家は早くから警告していた。1974年1月、神戸市消防局は、京都大学教授の協力のもとに、大地震を想定した延焼動態図を作成した。それによると、大地震で市内各地からいっせいに火災が発生した場合、木造建造物が90%以上を占める270区域のうち延焼を免れるのは69区域で、長田・兵庫区はほぼ全滅するなどと予測されていた。その内容は地元の『朝日新聞』1974年1月22日1面に大きく報道された。
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「道路も消火栓も満足に使えない状況で、市内各署に3、4台しか配置されていない消防車では全く消火活動のできない事態も十分考えられるため、この延焼予測結果は真剣に検討しておく必要がある、と市消防局はみている。」同じ74年9月1日大阪市立大学と京都大学(代表者笠間太郎・岸本兆方)は、神戸市から委託を受けて神戸における地震の可能性と被害予想について調査、報告した。報告書には、結論としてこう書かれている。「活断層群の実在するこの地域で、将来直下型の大地震が発生する可能性はあり、そのときには断層付近でキ裂・変位がおこり、壊滅的な被害を受けることは間違いない。」この記事も1974年6月26日の神戸新聞1面で紹介された。