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町全体の色彩を破壊しないこと

建物のシルエット(スカイライン)や外観(エクステリア)が設計時のポイントとなる。たとえば、自然林の中の山荘なら、鋭角屋根の天を突き刺すデザインで存在感を誇示するのか、それとも柔らかい曲線屋根で、山の斜面に溶け込ませるか……。また、白い壁の家が建ち並ぶ町に家を造るなら、やはり白壁にするのが原則であるし、黒い壁の町並みならば黒壁にするのが原則である。これに反し、町中に強すぎる色の家を建てれば、町全体の色彩を破壊する。

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町中で外壁が黄色やピンクのペンキで派手に塗られた建物がときとして物議をかもすのは、「建築とは環境の中に環境を作ること」に失敗した例である。そして、さらに幅広く「環境」の一貫として、その土地の歴史や文化や風土など、過去の貴重な遺産からデザインを取り入れることもある。住宅ではないが、あの日本一高いビルの横浜港のランドーマークータワーも外国人の設計ではあるが、そこには日本の鳥居や周囲の海に浮かぶヨットの帆がデザインされている。このように「日本」や「港」を織り込んだ建築物をパリ、ニューヨーク、ロンドンなどの市街地に建ててもナンセンスであることに説明を要しない。